【山神降臨】安倍元首相銃撃事件 山上被告出席し8回目の公判前整理手続き

３年前、奈良市で安倍元総理大臣が銃撃された事件で、殺人などの罪で起訴された山上徹也 被告の裁判を前に、証拠や争点などを絞り込む８回目の「公判前整理手続き」が行われました。

３年前の２０２２年７月８日、奈良市で安倍元総理大臣が銃撃されて死亡した事件では、山上徹也 被告（４４）が殺人などの罪で起訴され、捜査段階の調べに対し、母親が多額の献金をしていた旧統一教会に恨みを募らせていたなどと、供述していたということです。

この事件は裁判員裁判で審理される見通しで、５日午前、奈良地方裁判所で、証拠や争点などを絞り込む８回目の「公判前整理手続き」が行われ、被告は前回に続き手続きに出席しました。

関係者によりますと、これまでの手続きでは▽来月（１０月）２８日に開かれる初公判から来年１月ごろに予定されている判決までの期日についてや▽弁護側が、旧統一教会が被告に与えた影響を明らかにするためとして求めている 母親や宗教学者の証人出廷について、やりとりが行われたということです。

関係者によりますと、被告側は殺人罪の成立については争わない方針で、被告の境遇を含めた刑の重さが裁判の焦点になる見通しです。

【どうなる証人尋問】
１０月の初公判まで２か月を切りましたが、争点などを整理する「公判前整理手続き」では、弁護側と検察が証人尋問をめぐってせめぎ合いを続けています。

被告は捜査段階の調べに対し、母親が多額の献金をしていた「世界平和統一家庭連合」 旧統一教会に恨みを募らせた末、事件を起こしたなどと供述したということです。

弁護団は殺人罪の成立については争わない方針で、裁判では被告の境遇などを踏まえた刑の重さが焦点になる見通しです。

関係者によりますと、現在行われている公判前整理手続きで弁護側は、量刑を判断するためには、旧統一教会が被告の生い立ちに与えた影響を明らかにする必要があるとして、複数の宗教学者の証人尋問を求めていて、学者はすでに拘置所にいる被告との面会もしているということです。

一方、検察は旧統一教会の高額献金や霊感商法といった問題は、事件とは直接的な関係がないため不要だとして、宗教学者の証人尋問には反対しているということです。

また、弁護側は被告の母親と親族の証人尋問も求めていて、母親が旧統一教会に入信して多額の献金をした経緯を含めて、詳細な尋問を行うために十分な時間を確保したい考えですが、これに対して検察は、被告と直接関わる部分に限定して尋問すべきだとして、時間を短縮するよう求めているということです。

裁判は裁判員裁判で行われる見通しで、誰を証人として法廷に呼ぶのか、裁判所の判断が注目されます。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20250905/2000096763.html

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