【南米】ペルーで密輸水銀4トン摘発 違法金採掘業者に大打撃

カヤオ、ペルー、7月25日 (AP) ― 南米ペルーの税関当局が7月16日、これまでの記録を破る大量の違法水銀を押収し、アマゾンで最も破壊的な経済犯罪のひとつである、違法金採掘に拍車をかけている国際的密輸ネットワークを暴露した。
これまでアマゾン周辺国で押収された水銀としては過去最大量で、世界でも最大級となる4トンの水銀は、ボリビア向けの貨物船に積まれた砂利の袋の中に隠されていた。「砕石」と表示されていたが、国際的情報共有に基づき、税関職員の目に止まった。
メキシコからのコンテナは、ペルー税務監督庁の分析チームによる検査の対象となり、米国の専門家が砂利の中に隠された水銀を確認した。税務監督庁によると、押収された水銀の価値はおよそ50万ドルだという。
当局によれば、今回の摘発はアマゾンの違法金取引の背後にある、サプライチェーンを解体する努力の転機となるものだという。
強力な神経毒である水銀は、多くの国で禁止または厳しく制限されているが、熱帯雨林全域の違法採掘業者が川の堆積物から金を抽出するために使用するプロセスには不可欠である。
違法採掘の震源地であるペルーのマドレ・デ・ディオス地域では、飲み水や魚、さらには母乳からも水銀汚染が検出されている。メチル水銀に長期間さらされると、特に子どもや妊婦の脳や神経系に、不可逆的な損傷を与える可能性がある。食料を魚に依存している先住民や河川沿いのコミュニティは、特に被害を受けやすい。

（日本語翻訳・編集　アフロ）

7/25(金) 16:16配信　AP通信
https://news.yahoo.co.jp/articles/e573d4e5e0945eff32a8bd75d94ebb234d1b8395

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