「名古屋市の仕事もらえる」「高須先生に提案があれば手を貸す」 田中容疑者は口利きをエサにリコール協力者を集めていた

　愛知県の大村秀章知事のリコール（解職請求）運動を巡る署名偽造事件で、地方自治法違反（署名偽造）の疑いで逮捕されたリコール活動団体事務局長の田中孝博容疑者（５９）が、
名古屋市の広告関連会社にアルバイトによる名簿の書き写し作業を依頼する際、「名古屋市の仕事がもらえる」「高須先生に（仕事の）提案があれば手を貸す」などと持ち掛けていたことが、関係者への取材で分かった。
同社に口利きをほのめかし、不正への協力を得ようとしていたとみられる。

　本紙の取材では、田中容疑者は「とにかく人を集めてほしい」などと広告関連会社に依頼し、昨年十月二十～三十一日の十二日間、佐賀市内でアルバイトを動員し、名簿を書き写して署名を偽造した疑いがある。
　逮捕前には「結果的に書き写しの依頼はしたが、ビジネスとして持ち掛けてきたのは社長の方だ」と話していた。

　関係者によると、田中容疑者は広告関連会社の当時の社長に対し、リコール運動を応援した名古屋市の河村たかし市長や活動団体会長の美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長への口利きに言及して不正を持ち掛けていた。
実際には、活動団体から署名の公開集計をインターネット上で配信した際…

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。
https://www.chunichi.co.jp/article/257584