【諜報機関】「国家情報会議」の体制案判明_高市トップに格上げ、官邸集約を狙う

政府がインテリジェンス（情報収集・分析）機能強化のために新設する「国家情報会議」の体制案が判明した。首相が議長としてトップを務め、官房長官ら関係閣僚が参加。同会議のほか、事務局となる「国家情報局」を設置するため、政府は来年2月にも通常国会に新法となる国家情報会議設置法案などを提出する方向で調整している。

【図表でわかる】日本のインテリジェンス体制案、どうなる？
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20251210002991.html?oai=ASTDB34K1TDBULFA016M&ref=yahoo_kijinaka

複数の政府関係者が明らかにした。現在、政策決定に活用すべき国内外の情報収集や分析は外務省や防衛省、警察庁などに分かれ、「内閣情報会議」や「内閣情報調査室」（内調）が集約しているが、省庁間の縦割りの弊害を指摘する見方もある。高市早苗首相は10月の就任直後、司令塔機能強化の検討を木原稔官房長官に指示していた。

現在の内閣情報会議は官房長官が議長を務めるが、新設の国家情報会議は首相をトップにすることで格上げを図る。政府の外交・安全保障の司令塔である「国家安全保障会議」（NSC）と同格にすることで、インテリジェンスをめぐっても官邸が強いリーダーシップを発揮する狙いがある。メンバーは首相のほか、官房長官、外相、防衛相などインテリジェンスに関係する閣僚らで構成する方向だ。

さらに現在の内調を格上げする形で、国家情報局を創設する。内調トップの「内閣情報官」も「国家情報局長」にする方針だ。新法に加え、内閣法の改正で対応することを検討している。

国家情報会議や国家情報局の創設は、自民党と日本維新の会の連立政権合意書に盛り込まれた。政府は、関係法案が通常国会で成立すれば、7月にも一連の組織を立ち上げる方針だ。（田嶋慶彦、小木雄太）

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