ネタニヤフさん、完全終了　イスラエル政権交代へ

反ネタニヤフ連立が加速　イスラエル、政権交代も
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　【カイロ＝蜘手美鶴】イスラエルで三月下旬にあった総選挙（国会定数一二〇）結果を受け、野党政党が組閣作業を続ける中、右派イエミナ党首のベネット元国防相が五月三十日、ネタニヤフ首相の続投に反対する連立政権に加わると表明した。これにより同連立は国会の多数派となり、連続十二年続く歴代最長首相のネタニヤフ氏が退陣する可能性が濃厚となった。
　ただ、ネタニヤフ氏は連立の切り崩しを図っており、六月二日までに中道イェシュアティド党首のラピド元財務相が組閣できなければ、五回目の総選挙に突入するとみられる。ロイター通信などが伝えた。
　ベネット氏はテレビ演説で「ラピド氏とともに統一政府の樹立に取り組んでいく」と述べ、「（選択肢は）統一政府か五回目の選挙かだ」と強調した。両氏は交互に首相を務めることで合意しており、新政権ではベネット氏が最初の首相に就任するとみられる。
　一方、ネタニヤフ氏もテレビ演説で「（新政権では）イスラエルは弱体化する。安全保障の危機だ」と主張。過去にベネット氏がラピド氏との連携を否定していたことから「世紀の詐欺だ」と批判し、新政権誕生阻止のため、右派政党の切り崩しを画策している。